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世界で最も生活費が高い都市はどこ?都市別生活費ランキング2017年

家賃、食費、交通費、学費など、かかる生活費は日本国内はもちろん、世界の
都市によって大きく違うもの。
東南アジアの国から東京に転勤となった私の知人は「家の広さが半分になった」
と嘆いていましたが、海外転勤族にとって世界の都市の生活費指数はお給料の金額を調整してもらうための重要な数値となります。
世界で最も生活費がかかるのはどこの都市なのか、The Economist Intelligence Unit (EIU) が調査した「世界の生活費ランキング2017年」で見てみたと思います。

2017年世界で最も生活費が高い都市トップ10

以下はニューヨークの生活指数を100とした場合のランキングです。

国名 都市名 世界生活費指数 (New York=100) 順位 2016年との動き
シンガポール シンガポール 120
香港 香港 114 2 0
スイス チューリッヒ 113 3 -1
日本 東京 110 4 7
日本 大阪 109 5 9
韓国 ソウル 108 6 2
スイス ジュネーブ 107 7 -3
フランス パリ 107 7 -2
アメリカ ニューヨーク 100 9 -2
デンマーク コペンハーゲン 100 9 -1

トップ10の半分がアジアの国が占めています。シンガポールと香港は相変わらず高い都市になっています。円高により東京と大阪が昨年よりも7位と9位ランキングを上げ、逆に北京のランキングは16位下がりました。またドルが若干安くなったためにロサンゼルスは11位に下がり、アメリカの都市ではニューヨークが唯一トップ10入りしました(昨年7位から9位に下がる)。

2017年世界で最も生活費が安い都市トップ10

国名 都市名 世界生活費指数 (New York=100) 順位 2016年との動き
カザフスタン アルマティ 38 133 -6
ナイジェリア ラゴス 39 132 -16
インド バンガロール 42 131 1
パキスタン カラチ 44 130 -3
アルジェリア アルジェ 45 127 0
インド チェンナイ 45 127 0
インド ムンバイ 45 127 4
 ウクライナ キエフ 47 124 -6
 ルーマニア ブカレスト 47 124 -2
 インド ニューデリー 47 124 2

ただし、いくら生活費が安くても政治的に不安定だったり安全に生活できない都市では、
暮らせませんよね。

生活費が12か月で最も下がった都市

生活費の移り変わりは、このところ各都市で非常に激しくなっています。
以下は12か月間で最も順位が激しく下がった都市です。

国名 都市 指数(ニューヨーク=100) 順位 指数の動き 2016年との順位の動き
イギリス マンチェスター 77 51 -9 -25
アルゼンチン ブエノスアイレス 66 82 -7 -20
イギリス ロンドン 89 24 -12 -18
 中国 北京 79 47  -4 -16
 中国 蘇州市 71 69 -3 -13

各国の都市の生活費のレベルは政治情勢に大きく影響されています。
イギリスのポンドが下がったために、2016年にはマンチェスターおよびロンドンが
トップ10圏外に下がりました。しかし今後、イギリス国内で輸入品の価格が上がるにつれ、
生活費もまた上がってくると予想されます。

反対に、12か月間で急激に生活費が上がった国をみると、

 国名 都市名  指数(ニューヨーク=100)  順位  指数の動き  2016年との順位の動き
ブラジル サンパウロ 67 78 12 29
ブラジル リオデジャネイロ 65 86 12 27
ニュージーランド ウエリントン 92 16 12 26
ニュージーランド オークランド 92 16 11 22
オーストラリア ブリスベン 84 31 7 18

ブラジルのサンパウロとリオデジャネイロは、2016年から17年にかけて
それぞれ29ポイント、27ポイント順位が上がり78位と86位になりましたが、
この2都市はここ数年間、生活費の上がり下がりが非常に激しい状態が続いています。
例えばサンパウロは、2012年には生活費が高い都市トップ30に入っていましたが、
2016年は最も生活費が安い都市トップ30に下がりました。

<h2>まとめ</h2>

このように生活費の高さのランキングは、政治情勢やインフラの影響により毎年
大きく変化しています。海外に生活拠点を移す場合には、数年間の移り変わりを
見た方がよさそうです。日本の生活費を考えると、私達にとってはトップ11~20位あたりの国が住みやすそうですね。次回にまたこのあたりのランキングを見てみたいと思います。

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