私はヨガを始めて4年半以上たちますが、ヨガは「無酸素運動」だとずっと思っていました。
運動には大きく分けて「有酸素運動」と「無酸素運動」があります。
「有酸素運動」とは、好気的代謝によって主にエネルギーを得るため長時間継続可能な軽度または中程度の負荷の運動のことです。
それに対して「無酸素運動」とは、嫌気的代謝によって酸素の供給が逼迫した状態でも一時的にエネルギーを得る高負荷の運動のことを指します。
代表的な有酸素運動とは?
有酸素運動の例として挙げられるものは
ウォーキング、ジョギング、エアロビクス、水泳、水中ウォーキング、サイクリング
など。
有酸素運動を正しく行うと、健康になるだけではなく、ストレス解消、ダイエット、スポーツの基礎体力養成にも効果があるそうです。ですので、「ダイエットをしたい!」と思う人は、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を始めるのが普通でしょう。
確かに、ヨガは上記にあげられる運動に比べると動きがありません。ヨガマットの上で室内でもできる運動です。
以前、健康診断の時にお医者さんから「何か運動をやっていますか?」と聞かれ、「ヨガをやっています」と答えたところ、「いいですね。でも有酸素運動もやった方がいいですよ」と言われたことがあり、「ヨガ=無酸素運動」とずっと思っていました。
お医者さんのアドバイスを受けてからと言うもの、
「有酸素運動もしなくちゃなぁ。でもジョギングは嫌いだし、1時間以上ウォーキングしている時間ないし…。」と、かれこれ4年半、運動はヨガだけでした。
でも、「無酸素運動」について調べて見るにつれて、ヨガが「有酸素運動」に入っていないのがどうも納得でいませんでした。
無酸素運動とは
激しい運動”であり、運動中は息をとめたり、息を強く吐いたりするために、楽に呼吸することもできず、そのため酸素の取り込みが少ない運動です。(そのかわり運動後は、不足した酸素を取り込もうとして、呼吸が激しくなる) 無酸素状態、あるいは酸素が少ないために、息苦しさを感じることの多い運動
だというのです。
ヨガは呼吸法が大切で、けして息を止めたり酸素の取り込みが少ない運動ではありません。
有酸素運動のように「呼吸は普段よりも軽く弾む感じで、深い呼吸なので、より多くの酸素が取り込める」かと言うと疑問ですが、ヨガをやる際には腹式呼吸で深く息をするのは確かです。
有酸素運動と同じ効果があるヨガ
「ヨガ=無酸素運動」という構図に少し違和感を覚えていた頃に、「ヨガには有酸素運動と同じ効果がある」ということを知りました。
主要評価項目は、BMIをはじめとするCVD(心血管疾患)およびメタボの危険因子の変化とし、
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エアロビクス、サイクリング、ランニング、速歩などの「有酸素運動を行う群」
これらの運動を行わない「非運動群」
ヨガを行うグループ
とを比較したそうです。
その結果、
一方で、危険因子に対するヨガの効果は有酸素運動と同等であることが示された。報告では、「ヨガにも有酸素運動と類似した生理学的な効果があり、有酸素運動にもストレス抑制効果やリラックス効果があるのではないか」と考察している。
以上、米・ハーバード大学のPaula Chu氏らによる研究より。『European Journal of Preventive Cardiology』(2014年12月16日オンライン版)
つまりこの研究により、ヨガのもたらす健康への影響は有酸素運動と同様の効果を与えることが新たに判明したのです。
代表的な有酸素運動(ランニング・サイクリング・スイミングなど)が、身体の故障や環境の制限で行えない人や、苦手な人にはまさに朗報ですよね!ダイエットとして運動を取り入れる際に「有酸素運動を取り入れたい」という方は、ヨガも運動法の候補として考えてみることができるでしょう。
「ヨガだけじゃなくて有酸素運動をやらなきゃ~、でも走るの嫌いだし。」
と長年思っていた私もすっかり嬉しくなりました。
これからもヨガを続けようっと。