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海外赴任でキャリアップできる国、できない国、女性が海外赴任して活躍できる国

日本企業の世界進出も進み、さまざまな国で日本の会社名やブランドを見ると「海外赴任の
方もがんばっているんだろうなぁ」と思います。海外赴任というと、通常「チャレンジ」、
「成功すればキャリアアップ」と考えると思いますが、実際にはキャリアアップにつながる赴任先とそうでない赴任先があるようです。

海外赴任でキャリアアップできる国:赴任先トップ10

世界中の海外駐在員をむすぶネットワークInterNationsが、国籍を関係なしに世界の14,000人の駐在員にアンケートをとった結果、海外赴任がキャリアップにつながるとされる国は次のとおりです。

1位 アメリカ
アンケートに答えた駐在員のなんと70%もがアメリカ駐在はキャリアアップにつながると答えています。
ただし、仕事とプライベートの両立をはかれる国としては、アメリカは評判がよく
ありません。

2位 イギリス
イギリスに赴任している駐在員の71%が、仕事面で満足していると回答。
経済面でも63%がポジティブな意見。ただし、生活費が高いのが難。
またイギリスEU離脱の影響はまだこのアンケート結果には反映されていません。

3位 台湾
仕事面、待遇面において、台湾に赴任している駐在員の多くが満足しています。
しかも、生活面、経済面、安全面等も含めると、台湾は海外赴任先ランキング
総合でトップ1に輝いています。

4位 エクアドル
エクアドルに赴任している駐在員の59%がキャリア面で満足しているという結果。
エクアドルはさらに「最も人々が受け入れてくれる国」というカテゴリーでも
トップ3に入っています。

5位 ルーマニア
キャリア面でも生活費の面でも興味深い国とされるルーマニア。ルーマニア駐在員の10人中
7人がキャリアアップにポジティブになる国と答えています。ただし、他のヨーロッパの国
に比べると労働時間が長いようです(平均で週に49.2時間労働)

6位 オーストラリア
仕事面とプライベート面がパーフェクトな国。週の平均労働時間は43.6時間。
ただし生活費が高いのが難点。

7位 ベトナム
ベトナム赴任はキャリア面で有益なうえ、経済面でもお得な赴任先。
企業駐在員のみでなく、研究員、自営業者、起業家なども多く住む国なようです。

8位 コロンビア
コロンビアはここ1年間でトップ10にいきなりランキング入りしました。
5人のうちひとりのコロンビア駐在員がキャリア面で「最高」と評価し、
3人のうち2人も満足しているそうです。
特にアメリカ人の駐在員は「ストレスがない仕事の環境がとてもよい」と高く評価
しています。

9位 ルクサンブルグ
ルクサンブルグは以前から人気の赴任先。海外赴任先に関する別の会社のアンケートでは
1位という結果もでています。
駐在員の79%が、キャリア面、安全面、プライベートとのバランスで
満足と評価しています。雇用の安全が確立されているのもポイント。ちなみに
ルクサンブルグで働く駐在員の31%は銀行関係者です(アンケート回答者全体で銀行関係者
は8%でした)。

10位 メキシコ
総合満足度では75%がポジティブに答え、60%もキャリア面で興味深い国としています。
メキシコは医者、弁護士、フリーランス、起業家などの駐在員の割合が高く、またその
穏やかな気候から世界中の定年退職者にも人気の国です。

 

海外赴任してもキャリアアップにならない国:
赴任先ワースト10

海外赴任=キャリアアップにならない国はどこでしょうか。
ヨーロッパの国はキャリアの面では赴任先ワースト10に多く入っています。

ワースト1位 ギリシャ

ワースト2位 イタリア

ワースト3位 ポルトガル

ワースト4位 キプロス

ワースト5位 クウェート

ワースト6位 フィンランド

ワースト7位 スペイン

ワースト8位 ブラジル

ワースト9位 モザンビーク

ワースト10位 フランス

また、意外にも北欧の国への赴任はキャリアアップにつながらないようです。
(ちなみにスウェーデンはワースト14位)。雇用の安定、仕事とプライベートの
パーフェクトなバランスという面ではポイントの高い北欧ですが、キャリア面で
いうとお得ではないようです。

 

女性にとってキャリアアップになる海外赴任先は?

海外駐在は、もはや男性だけのものではなくなっています。私の周りにも、ジャーナリスト、国連関係職員、大使館職員などの女性が、旦那さんと子供達を伴って海外駐在員として
赴任してくるケースもみられるようになりました。それでは女性にとって
キャリア面、経済面からいうとどこの国に赴任するのがよいのでしょうか。

HSBCのアンケートによると、まず女性にとって最も経済的チャンスを与える国はカタール
だそうです。カタールでは女性にも男性と同等レベルの役職および給料が得られる
チャンスがあるとのこと。
アンケートをした1万人の女性のうち、カタールに引っ越した女性の57%が給料アップしたと
答えました。その他、スイスでは56%、香港では52%がアップしたという結果がでて
います。カタールでは配偶者ビザを労働ビザに切り替えることが可能で、
家政婦も簡単に安く雇えるとのこと。ただし、仕事をするには男性と同様にスポンサーが必要です。

経済面でみると、生活費の低いアジア圏への赴任がいまだに有力。
タイの駐在員の67%、中国の駐在員の63%が、自国で働いていた時よりも多く貯金が
できると回答しています(ちなみにカタール駐在員では73%)。

またキャリアアップの面では、香港で働く女性の63%がキャリアアップが
できたと答えており、続いては中国、シンガポールが56%という結果になっています。

 

まとめ

キャリアアップができる赴任先と、生活の質の面で満足できる赴任先では
ギャップがあるようですね。また、男性は経済面をみて赴任先を決めるのとは違い、
女性は生活面を赴任先選択の際に重視するようです。
ちなみに生活面だけを見ると穏やかな気候や生活費の安さからいってスペインが
人気です。キャリアアップの面ではスペインはワースト7位なのですが。

最も住みやすい国はどこ?海外赴任先人気ランキングトップ10

私が赴任したい国の多くは、キャリアアップの面ではワースト10に入っている国ばかり(泣)それらの国にはバカンスで行く方がお得なのかもしれません…。

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