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日本人はクリスマスになぜチキンを食べる?フランスのクリスマスの家庭料理

投稿日:2017-08-31 更新日:

もうすぐクリスマス!クリスマスと言えばチキンの丸焼き!
と言う方も多いのではないでしょうか。
でも、欧州ではクリスマスディナーにチキン(鶏肉)はあまり食べません。
日本人はなぜクリスマスにチキンを食べるようになったのでしょうか。

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日本人はクリスマスになぜチキンを食べる?

私が小さい頃、クリスマスが近づいてくると母は「もうすぐクリスマスね!ケーキと
ケンタッキー買ってこなきゃ!」と私と弟に言ったものです。18歳になるまで
日本から出たことがなかった私は、海外のクリスマス事情など知る由もなく、ただテレビや
映画などで「海外ではクリスマスには家族でごちそうを食べるようだ。そのごちそうとは、大きな鶏肉の丸焼きのようだ。」という知識程度しかありませんでした。
日本では12月になるとKFCのおじさんもサンタクロースの服装になるし、テレビCMでも「クリスマスのご予約はお早めに!」と騒ぎ出すので、「クリスマスにはケンタッキー・フライド・チキンを家族で食べるものなんだ。」と信じていました。

ところがその後フランスの大学に入学し、パリで暮らし始めると、クリスマスにはチキンを
食べないことが判明。
友人に「日本ではクリスマスにKFCに行ってチキンを買うんだよ」と言うと、思いっきり不思議そうな顔をされました。
確かに、クリスチャンの国ではクリスマスはとても大切な日。そんな日にファストフードをわざわざ買いに行くなんて、日本の元旦の朝にビックマックを買ってきて家族で食するようなもの。いったいいつから、日本でクリスマスにチキンを食べるという習慣が出てきたのでしょうか。

まずは、欧米でクリスマスに七面鳥を食べるという習慣の由来について。
ひとつの説としては、アメリカ開拓時代にアメリカに渡ってきたヨーロッパ人達がヨーロッパにいた時のように牛やブタ、羊などの家畜を自由に飼えなかったため、クリスマスのお祝いのために大きな七面鳥を丸ごと一羽焼いてみんなで食べた、という説があります。また、
アメリカ開拓時代に先住民のインディアンが、ヨーロッパから渡ってきた人々に対して食糧とともに七面鳥を贈ったと言われ、それ以降、お祝いの席では七面鳥をローストして神に感謝するという習慣が生まれたとも言われています。

日本には当然、キリスト教の文化であるクリスマスを祝うという習慣はありません
でしたが、明治時代になって欧米文化が入ってくるようになると、クリスマスパーティー
などのイベントが開かれるようになった、という記録が残っているようです。

しかし日本では七面鳥が手に入りにくいため、代りに鶏肉(ニワトリの肉)を
丸ごと焼いてクリスマスパーティーをするようになったようです。

そして1970年代になると、ケンタッキー・フライド・チキンが日本で流行りはじめ、
KFCの宣伝効果によって「クリスマスにはケンタッキーフライドチキンを食べる」という
風習が次第に広まっていったのです。

フランスのクリスマスの家庭料理

さて、欧州ではクリスマスにKFCのフライドチキンを食べないとすると、
いったい何を食べるのでしょうか?

フランスに限っていうと、フランス人はクリスマスにわざわざチキンを
食べるという事はしません。なぜなら、チキンは普段から食べている肉なので、
クリスマスという一大イベントには食べないのです。

余談ですが、普段買っている「トリ肉」って、何の鳥の肉だか知っていますか?

ニワトリ(鶏)です。

ニワトリの中でもブロイラーという品種が、普段食べている鶏肉です。
ブロイラー(broiler)とは、短期間で急速に成長させる狙いで作られた肉鶏の一品種で、
食肉専用、大量飼育用の雑種鶏の総称です。

ブロイラーは成育がとても早く、生まれてから40~50日程度で食用の肉として
売りに出されます。つまり若いニワトリ。そしてそのぐらいの飼育日数だと
メスとオスの差が肉に現れません。
ですから私達が普段食べているトリ肉(ニワトリの肉)は、メスかオスかは
分かりません。

ちなみに「チキン」とは鶏(ニワトリ)の肉の事ですから念のため。というのも、「チキン」は「鳥の肉」だと思っていて、七面鳥もチキンだと思っている方がいるようだからです。七面鳥はターキー(Turkey)です。

欧州には「鳥肉(家禽肉)」にもいろいろな種類があるので、余談を入れさせていただきました。オスかメスかにこだわったのも、欧州では性別によって鳥の名前が変わるためです。

さて、クリスマスのディナーは一年で一番大切な食事。ですから、
フォアグラや牡蠣、キャビア、シャンパン等々、普段めったに食べられないものを用意し、
家族やお客様をもてなします。

フランスでクリスマスのメインディッシュに食べる家禽肉、つまり鳥肉といえば以下のようにいろいろあります。

Chapon (シャポン=食用として太らせた去勢鶏)

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Poularde(プラードゥ=食用として太らせた若い雌鶏)

Dinde(ダンドゥ=七面鳥の雌)、ちなみに雄はDindon(ダンドン)

Canard(キャナール=鴨)

Caille(キャイユ=ウズラ)

Pintade(パンタード=ホロホロ鳥)

Coq(コック=雄鶏)

Oie(オワ=ガチョウ)

Pigeon(ピジョン=鳩)

実にいろいろな種類の鳥肉がありますね(さすが狩猟民族。いろいろな鳥を捕って食べるんですね)。

また「ニワトリの肉」と一言で言っても、
去勢鶏、若い雌鶏、雄鶏と、いろいろな種類があります。
普段食べている鶏肉(チキン)はフランス語ではPoulet(プレ)と言います。
ですからクリスマスには、ありきたりなプレは食べません。
ちなみにフランスのシンボルであるニワトリは「Le coq」、雄鶏です。
雌鶏でも去勢鶏でもありませんからご注意を。

 

フランスのクリスマスターキー(七面鳥)のレシピ

以上のように、クリスマスのメインの鳥肉(家禽)料理といっても、
鴨肉からガチョウ、ニワトリ、ホロホロ鳥、と、実にいろいろな鳥があります。

その中でもやはり定番なのは七面鳥。
フランスのクリスマスに家庭で食べる、Dinde de Noël(クリスマスターキー)の
レシピをご紹介しましょう。クリスマスらしく、中に栗(マロン)をつめた七面鳥のお料理です。

クリスマスターキーマロン添え(Dinde farcie accompagnée de marron)

<材料(12人用)>

七面鳥1羽(3㎏)
バター50g

詰め物用:
ハム100g
エシャロット3個
パセリ大さじ2程度
タイム
ローリエ
コショウ

豚のひき肉(Chair à saucisse=ソーセージミートという意味ですが、豚ひき肉でよいです)

栗のピュレ(缶詰で可)
コニャック3cl

お肉に添える用:
栗 500g

準備時間:40分
焼き時間:2時間

<作り方>

1)オーブンを210℃に温めておきます。

2)まずは七面鳥の内部に入れる詰め物を作ります。
ハムを角切りにし、エシャロットの皮をむきます。
パセリ、エシャロット、タイム、ローリエをミキサーでみじん切りにし、
塩コショウします。
次に豚のひき肉、ハム、栗のピュレを混ぜ、コニャックを加えてよく混ぜます。
(通常、フランスで売っているソーセージミート(ここでは豚のひき肉で代用)には
すでに若干味つけがしてあるので、お好みによってはニンニクのみじん切りひとかけら、
エシャロットのみじん切り少々、塩コショウを、豚のひき肉に混ぜるとよいでしょう。

3)よく混ぜ合わせった詰め物を七面鳥の中に入れます。

4)七面鳥の周りに豚の背脂(豚のばら肉)を巻き付け、焼いている間に背脂がはがれないように料理用のひもで縛ります。これは、オーブンで焼いている間に七面鳥が乾燥してしまわないように、またうまみが逃げないようにするためです。焼きあがったら、背脂ははがします。

5)詰め物を入れた七面鳥にバターを数か所にのせて、210℃に温まったオーブンに入れて
2時間焼きます。時々水をかけ、七面鳥が乾燥しないようにしましょう。

6)焼きあがる30分前になったら、バターを少し溶かしたフライパンで栗をソテーして
おきます。

7)焼きあがったら七面鳥をお皿に置き(背脂とひもは処分します)、まわりを
ソテーした栗でかざります。焼いている間に滴り落ちた肉油はソースとしてとっておき、
お好みによりお肉にかけて食べます。

 

まとめ

フランスのお肉屋さんで手に入るさまざまな鳥のお肉も、日本ではなかなか手に入りにくい
ものです。私は東京で珍しい鳥肉を買う際にはネットで購入していました。
今度のクリスマスには、チキン(鶏肉)ではない鳥肉をお料理してみてはいかが
でしょうか。

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