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水虫ってうつるの?水虫の治し方や再発防止、感染対策について

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高温多湿でじめじめするこの時期、水虫でお困りの方も多いのではないでしょうか。
実は私の家族にもいます。ヨーロッパで暮らしていた時には水虫になど
かかったことはなかったのですが、日本や東南アジアに住んでからというもの、
毎年湿度が高くなる時期には再発しているようです。治療法はないのでしょうか
…?
水虫の治し方や家族への感染対策、予防についてまとめてみました。

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水虫はうつるの?

水虫の原因は白癬菌(はくせんきん)というカビ菌(真菌)です。
白癬菌はどこにでもいるありふれた菌で、体のさまざまな部位で生息していますが、
特に多いのは足であると、研究により分かっています。
足は体の一番下にあり、身体の他の部分よりも温度が低い傾向にあります。
さらに靴や靴下をはいているために、湿度が高くなっています。
真菌は湿度70~80%以上、温度15℃以上になると活発に増殖するため、
特に梅雨などの湿度が高くなる時期には、適温高湿度に保たれている足に菌が増えやすいのです。ですから、雨季に長時間蒸れた革靴を履いたり、ブーツを履いている人は、特に注意が必要です。

日本人の5人に1人は水虫持ち(白癬菌感染者)とされています。
白癬菌は感染者の皮膚の垢からばらまかれるため、水虫持ちの人が裸足で歩いた場所や
スリッパ、バスマット、プール、サウナ等には白癬菌がいる可能性が高く、そのような
場所で水虫にうつる場合があります。
また動物に寄生する白癬菌もあるので、ペットからうつる可能性もあります。

 

水虫の治し方と再発の防止

水虫になってしまった、うつってしまったという場合、どうすればよいのでしょうか。

1.皮膚科専門医の診断を受ける
自分で水虫(白癬菌が原因の皮膚病)だと思っても、実はかぶれや湿疹、その他の細菌感染
が原因の場合もありますので、自分で水虫と判断して薬局で買った水虫用の薬を使い続けても症状は改善しません。白癬菌がいるかどうかは、顕微鏡で検査をしなければわからないので、自己判断をして薬をつけずに、まず皮膚科専門医の診断を受けましょう。

特に水虫患者の40%は爪も感染しているといわれており、爪の水虫はかゆみや痛みがないため、治療しないままに家族にうつしてしまうこともあります。爪もしっかり診断してもらいましょう。

2.適切な薬を処方してもらう
以前は「水虫は治らない病気」とされていましたが、現在では白癬菌に対して「殺真菌作用」(白癬菌を殺すことができる)を示す水虫薬が開発されました。
ですから、皮膚科専門医の診断を受けた上で適切な薬を処方してもらい治療することが、
水虫を直す一番の近道といえるでしょう。

3.再発の防止
水虫の治療には根気が必要です。

白癬菌は皮膚の最も外側にある角質層に侵入し、住み着きます。
角質層は核のない死んだ細胞で構成されており、角質層を構成するケラチンというたんぱく質成分が白癬菌の栄養源となっています。

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角質層は核のない死んだ細胞ですので白血球がおらず、白癬菌を白血球によって追い出す
ことができません。ですから角質層から細胞がひとつ剥がれ落ちて、表皮の最も深い
ところにある基底層で1つ細胞が生まれるというターンオーバーをまたなければ、
白癬菌を体の外に出すことができません。

足の角質層は分厚く、ターンオーバーの1サイクルは早くて1か月、長い場合には3~4か月
ほどかかります。
しかも白癬菌の侵食スピードはターンオーバーのサイクルスピードを超えるものです。

薬によって水虫が治ったように見えても、角質層の奥深くで隠れていく残っている
白癬菌もいるため、治療を根気よく続けなければなりません。
白癬菌は低温乾燥に弱いので、秋から冬の季節に入ると活動を停止しがちです。
この活動停止期間中にも、春から夏に殺し損ねた白癬菌が、角質層に潜み続けている場合が
あるのです。
この間に治療をやめてしまうと、翌年の高温多湿シーズンになった時に
潜んでいた白癬菌が活動を再開するので、白癬菌を完全に追い出すまで
治療は続けましょう。

 

水虫の予防と感染対策

水虫が治った!または水虫を予防したいという方は、以下のことに気をつけなければなりません。

・足の清潔と乾燥を保つ

帰宅したら靴を脱いですぐに足を石鹸で洗い、清潔に保つこと。
その際、足の指一本一本を丁寧に洗いましょう。皮膚をこすったりして傷つける
ことのなりようにソフトに洗ってください。
浴室に行けない場合には、アルコールの入った除菌シートで足や足指を
しっかりと拭きましょう。

また洗った後は足をよく乾燥させましょう。

・通気性の悪い靴・靴下を避ける

なるべく通気性のよい靴、靴下を履きましょう。
指が太く、指の間がくっついている方や汗をかきやすい方には、指先がはなれた5本指のくつ下で綿や麻、シルクの素材が入ったものを使うことで、菌の繁殖を抑えられます。

・スリッパやマットは個人で分ける
部屋の床中をこまめに掃除し、感染をふせぐためにスリッパやマットは個人で分ける事を
おすすめします。

・共同で使う施設では素足を避ける
ジムやサウナなど、素足で歩く共同の場所では白癬菌に感染しやすいので、サンダルを履くなどして素足で歩くことをさけましょう。また、白癬菌は皮膚に付着した後、皮膚表面の角質層に侵入しますが、侵入には24時間ほどかかるといわれているため、帰宅後はしっかり足を洗いましょう。

・ペットは定期的に洗う
ペットから感染する場合もあるので、ペットもまめに洗ってあげましょう。
シャンプーは抗菌作用のある薬用タイプがおすすめです。
ペットに感染症状が見られれば、動物病院で診察してもらいましょう。

 

まとめ

高温多湿の環境で靴を履かなければならない私達にとって、水虫はなかなか治らない
困った病気です。けれでも専門の皮膚科に診察をしてもらい、根気よく治療を続ければ
完治できるものなので、あきらめずに続けましょう!

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