社会人になると一年に何度か仕事関係の方のご不幸があります。
特に大きな会社で働いている場合には、上司、同僚、取引先の方々が多くなるため、
そのご家族の訃報が届くことも増えるかもしれません。
会社関係の場合、どこまでの関係の範囲でお通夜やお葬式に出席すればよいのでしょうか。
お通夜とお葬式(葬儀・告別式)の違い
まずはお通夜とお葬式の違いについて
お通夜
お通夜は本来、亡くなったその夜に身内のみで行われ、一般の弔問は翌日の夕方ごろから
行われます。しかし現在では一般の参列者はお通夜のみ訪問することが多いです。
<お通夜の意味>
まだ生死の境にいる個人が息を吹き返すことを願って、通夜という名の通り
「夜を徹して個人に使えること」。故人に食事を用意し、夜は線香や灯明(神仏に備える
ろうそくや電球のこと)を絶やさずに、個人を見守り続けます。
お葬式
故人に僧侶により引導を渡し成仏へと導く儀式のことで、お通夜の翌日に行われます。
「葬儀式(故人をあの世に贈る式」と告別式(参列者と故人がお別れする式)
のふたつをまとめて「お葬式」と呼んでいます。
葬儀までの日程
一日目(死亡当日) 納棺
二日目(翌日) 通夜
三日目(翌々日) 葬儀、告別式、火葬(参列者が遠方から集まっているという理由で、
現在では葬儀の時に初七日の法要を行うことも多い)
どちらに参列するべきか
故人と親交が深かった場合
お通夜とお葬式の両方に出た方がよい
会社の同僚本人が亡くなった場合などには受付のお手伝いなどをすることもあるので、
お通夜でも早めに会場へ伺います(喪服着用で)。
この場合にはお葬式まで参列することが多いようです。
特に深い親交がなかった場合(会社の同僚の祖父母など)
お通夜のみに参列することが多い
お通夜に参列できなかった場合はお葬式に参列するようにします。
現在、特に関東では仕事が終わってから参列できる通夜がオフィシャルになりつつあります。
香典はいつ持参するのか
香典はお見舞いとして渡すものなので、1回のみ渡します。
現在ではお通夜にも告別式の意味あいがあり、多くの方がお通夜のみに
参列するため、お通夜の時に香典を持っていきます。
通夜と葬儀の両方に参列する場合には、通夜の時に香典を持参し、葬儀では記帳のみを行います。
受付での作法
受付では、一礼してお悔やみの言葉を手短に述べます。
[受付で述べる挨拶の例]…
「このたびはご愁傷さまです。」
「大変お気の毒でございました。」
「お寂しゅうございますね。」
「お悪うございました。」など。
軽く黙礼のみでも良いでしょう。
そして香典をふくさごと受付台に置き、目の前で開けます。
香典の向きが相手から見て正面となるようにし、両手で差し出します。
会社関係の場合、どこまで参列するべきか
会社の社員の場合
会社の社員(上司、同僚、部下)の身内のお葬式では、亡くなったのが両親や配偶者であれば、
できるだけ通夜と葬儀に出席するようにした方がいいでしょう。
それ以外の場合、故人との面識がないのであれば出席する必要はないでしょう。
会社で雇っているバイトの場合でも、出席するならば両親、配偶者が亡くなった
場合のみでいいかと思います。通夜、葬儀の両方に参列するのが難しい場合には、
どちらかだけの参列でもよいでしょう。
会社の取引先関連の場合
会社の取引先関連の場合は、会社の規定に従った方がいいでしょう。個人的に参列したい場合はもちろんしてもかまいませんが、会社で香典や盛り花などを
だしているのであれば出席しなくても問題はないでしょう。
大切なのは相手との関係性や気持ち次第、という事になります。
会社関係の葬儀の香典の相場
会社関係の訃報の場合には、上司、同僚、そのご家族かどうかによって金額が変わってきます。
故人との関係性 | あなたが20代の場合 | あなたが30代の場合 | あなたが40代以降の場合 |
上司本人がなくなった場合 | 5000円 | 5000円~1万円 | 1万円 |
上司の家族がなくなった場合 | 3000円~5千円 | 3000円~1万円 | 5000円~1万円 |
同僚や部下や後輩がなくなった場合 | 5000円 | 5000円~1万円 | 1万円~ |
同僚や部下や後輩の家族がなくなった場合 | 3000円~5000円 | 3000円~1万円 | 3000円~1万円 |
4や9の数字は死や苦労を連想させるとされるので、避けるようにしましょう。
まとめ
一般常識としての最低限のマナーを知っておくのは必要ですが、大切なのは故人との関係性やお送りする気持ちですので、あまり細かいことに気をせずに自分が納得できるお別れをしたいものですね。